念願のバフ室作りました!

photo48

バフとは、機械研磨のことです。と言っても知らない人が多いかな?!
200Vのモーター(3000~3500回転)を回し、その軸につけた布に研磨剤をつけ、人の手で磨きあげる機械です。
何故、念願だったかというと、勿論、楽器の修理には不可欠だったからです。
メンテナンスや、調整レベルでは使用しないので、皆さんには馴染みがないかも。
SHOP店頭でのリペアではお目にかかりません。
しかし!!楽器を最終的にピカピカにするのになくてはならない技術なのです。

 

さらに、念願だった理由そのU

photo47

バフ作業は、やたら汚れる作業です。
昔、バフ職人はバフ手当があったり、お風呂券が支給されたり!
昔の僕の部署では、バフ・めっき棟にシャワールームを作ってもらったりしました。
それでもなり手がいないため、企業は、段々と外注頼みになり、次にオール機械化(バレル研磨等)され、技術の保持者が少なくなってしまいました。
今では、リペアマンと称する方々でも、調整は出来ても、「バフ、旋盤、ボール盤、ロー付」といった技能を合わせ持った人はとても少ないです。
しかしッ!!
熟練したバフの仕上がりは、機械で自動的に磨かれたものとは光沢が違います。
以前、研磨機メーカーの社長から、銀のトロフィー(彼社の機械で磨き上げたもの)をお借りして、バフで仕上げたら、その光沢に大変びっくりしておられました。

さらにさらに、そのV

photo45

もし、Keyが1つ無くなったら(あまりいないとは思いますが)、自分で1~10まで作れるのです!!
材料の切り出しから始まり、パーツを作り、磨いてロー付して、磨いて塗装やめっきして、組み立てる(これを切磋琢磨といいます)。
試作品を何度も作ったことがありますが、プレゼンの時、それがピカピカかどうかで、周りの評価が変わってしまったことがあります。
メカの考案なのに外見をみられてしまった!等々、残念なこともありました。
外見はそれほど重要でした。

さらにさらにさらにそのW

photo52

僕は現在リペアSHOPをしていますが、リラッカーやレストア商品も手掛けています。
ムラムラに剥がれてしまったラッカー。
リラッカーすると音が引き締まり響きが戻ったりすることはご存知ですか?
枯れた音が好みの方はそのまま自然に任せればよいですが、傍鳴り(そばなり)が気になったり、変色や錆の広がりが気になる方はリラッカー!お奨めです。
色を変えてみることもできますし!
街のSHOPには、ラッカー製品ばかりになり、GP、PGP、Agなどが少なくなりました。
それらの楽器はなかなか選べません。
だったら、自分の楽器をGPに!と考えても、なかなか実現しないのが現実です。
この大きな理由は、剥離&研磨ができないからです。
多くの塗装屋さんやめっき屋さんは研磨ができません。
バフができれば、いろいろと可能性が広がります。
SAXであれば自分のネックだけPGPにしてみたいとか!
Cla等は管体をピカピカにして、KeyとポストをGPにするとか!
my楽器が誕生します。
※ここにもバフが不可欠な作業になります。

さらにさらにさらにさらに、そのX

photo49

コスト的に見ると、各作業をそれぞれの専門職を見つけて外注するのは、バカ高いコストになります。
第一に、やってくれる人を探すのが大変です。
最初にぶつかるのがバフ屋さんです。
いません!
もし、磨ける人がいたとしても、普段から楽器を触ってないと誰だって尻込みしてしまいます。
まるで引越し屋さんのピアノ嫌いみたいです。
(僕の引っ越しでは、自分で修理も調律もするから、といっても簡単には移動してもらえませんでした。だめでした!(笑)
また、研磨という作業は、結局は表面を研いだり磨いたりして光沢を出す作業ですから、僅かですが、薄くなります。
一般的な商品は、いくら磨いても穴が開かなければいいのですが、管楽器は、管体の肉厚でも音・響きが変わります。
どのくらい磨くかも技になります。
楽器を知ってなければならない作業です。

といったことでバフが欲しかったのです。

でも久しぶりだから、心配ではあります。
やりたい!だけでは出来ないですもんね。
頑張って、また訓練です。

念願のバフ室 [ 1 ] [ 2 ]

修理連絡先

photo17

[電話] 045-641-0470
[mail] music-atelier@geppetto.biz